Aタイプを楽しむ上で割と重要な立ち位置にあるものがリール制御で、その中でもパチスロのスベリって何?と言う部分に触れていなかったと思う。まだパチスロを打ち始めたばかりの人には謎の部分もあるかも!と言う事で、今回はパチスロのスベリについて書いていこうと思います。
そもそもスベリ(滑り)とは?

そもそもスベリとは何なのか?と言うと、リールを停止する時にストップボタン(リール停止ボタン)を押す。リールはボタンを押したら止まるわけですが、その時にピタッ!っと止まるのではなく、押した位置から多少ズレて止まることがあります。この時のズレをスベリと言います。
このスベリと言うものがわかってくると、Aタイプの楽しみ方が変わってくる機種もありますので、覚えて頂ければと思います。
わかりにくいと思うので図解してみましょう。
例としてバーサスを用います。
バーサスの左リールは以下のような配列の場所があります。

左リールに以下の場所を押したとしましょう。

そうすると大抵の場合リールはそのまま停止せずに以下のような形で止まります。

押した所より1コマズレて止まってしまいました。
これがスベリと呼ばれるもので、コマ数も含めると1コマスベリと言う状態です。以上の事から、パチスロと言うものは
押した所で確実に止まるわけではない
と言う事がわかりました。
押した所で確実に止まってしまうと、目押しの上手な人なら毎回狙って大当たりが揃ってしまう事になります。
これを回避する為に、押した所よりズレた所でリールを止めているのです。
しかし、適当にズレて止まられてしまうとゲームになりませんよね?
実はその機種ごとに決められたルールのもとに、どこで押したら何コマ滑るかというものが決められているのです。一定のルールのもとにリールを制御しているので、これをリール制御と言います。
そのルールとは何なのか?
成立している役で決まっている
実はさっきの1コマ滑って止まる以下の形・・・

これはハズレかボーナスの時にしか止まりません。(1コマスベリが条件)
なので、どれだけ中リールと右リールにスイカを狙っても揃う事はありません。これもスベリを使って揃わないように制御されてしまいます。
えっ?じゃぁスベリとか制御って邪魔じゃん!って思っちゃいますね。
しかしですよ!反対に、何かの役が成立している時にその役を揃える制御と言うのも働くのです。
例えば、ベルに当選しましたよ!と言った時に、今のままだと左リールにベルが無いので揃いようが無いですよね?
その時にスベリを使ってベルを盤面に引っ張り込んでくれるのも制御なのです。
例えばベルが成立した時に同じように

ここで押したとすると、機械がベルを揃える為にズルズルズルっとリールを滑らせて・・・

こんな形で止まってしまうのです。
この下段に止まっているスイカが、さっきまで上段に止まっていたスイカです。
なので押した所から数えると、1コマ滑ってスイカが上段なので、さらに2コマ滑って、合計3コマスベリと言う事になります。
あとは中右を適当に押しても、機械が残りのリールもきちんと制御(滑らせて)して、ベルを揃えてくれます。

ここまででわかる事は、どこで押したかと、どこで止まったかで何の役が成立してるかがわかりそうだと言う事がわかっていただけたでしょうか?
あと、揃えさせないようにするスベリもあれば、揃える為のスベリもあると言う事がわかる。
ちょっと勘のいい人だと、あれ?左リールはもう1コマ早く上段に止まってもベルって揃うんじゃない?って思うかもしれない。しかし、ここまで滑ってくる事が、この機種に設定された制御なのです。
機械が揃えてくれるのに止める意味は?
機械がリールをズルズルズル!っと滑らせて、成立している役を揃えてくれる。
あれ?だったらどうしてわざわざストップボタンを押す意味があるの?
実はいくら機械が揃えてくれると言っても、滑る事の出来るコマ数には限界があるのです。その限界コマ数が4コマスベリなのです。
少しパチスロをかじると、4コマスベリと言う言葉は聞いた事があるかもしれない。しかし5コマスベリと言う言葉は聞いた事が無いですよね。
先程の例では、ベルを揃える為に左リールを3コマ滑らせてきました。
ではこの時にチェリーが成立していたらどうなるでしょうか?
実はその前のリール配列で隠していますが、BAR図柄の上にチェリーがあるのです。と言う事はチェリーを揃える為に4コマ滑らせて以下の形で止まります。

無事チェリーが取れましたね!
では反対にもう1コマ早く押してしまったらどうなるのか?
答えは簡単で、5コマは滑らせる事が出来ないのでチェリーを取りこぼしてしまいます。バーサスで言えば4枚の損です。
ちなみに出目的には1コマ滑って以下の形で止まります。

なので、ストップボタンを押す意味は、目的の図柄を滑りこませる事のできる位置で止める為に押すのです。この作業を目押しと言うわけです。
厳密なルールでは、4コマ滑らせても良いよ!みたいなルールでは無いのですが、プレイする分にはなんら困りませんので、あぁパチスロって言うものは押した所から+4コマの合計5コマが目的の場所に止められる有効範囲なんだな~程度に覚えておいてください。
で、いくら狙っても揃わないものは揃わないし、揃う時は揃うと覚えておいてください。
スベリがわかるとアツイがわかる
さて、最初の方で出した出目・・・

この出目は1コマスベリ(厳密には0コマスベリでも可)に限り、ハズレかボーナスの時に止まると説明しました。
どうして0~1コマスベリに限定されるかと言うと、2コマ滑った場合はこれにスイカも含まれてしまいます。
要するにたった1コマの差で同じ停止位置でも成立している役が変わってくるのです。
例えば、何らかの演出で小役が確定した時に・・・
- A:ハズレorボーナスの出目(0~1コマスベリ)
- B:ハズレorスイカorボーナスの出目(2コマスベリ)
だとしたら、どちらがよりアツイかと言えば、Aはハズレorボーナスで、演出で小役以上確定なので、ボーナスが確定しますが、Bはスイカの可能性が残ってしまいますね。
このように、今何コマ滑ったかなぁ!?と言う所で楽しむ遊びができるようになります。
バーサスのこの辺の説明は過去に作っていますので、そちらをご覧ください。
スベリの視覚化と聴覚化

今まではスベリと言うものは、どこで押してどこで止まったかとか、なんとなくどれくらいボタンを押してから滑ったか?と言うものを見て判断していました。
それを視覚化することで、何コマ滑った!と言うのが厳密にわかる機種が出てきました。
エヴァンゲリオンまごころを君に2では、左リールを第1停止した時に、キャラクターアイコンを画面に表示する事で、今何コマ滑ったよ!と教えてくれました。
0号機パイロットのレイならビタ(0コマ)止まり、初(1)号機のシンジなら1コマ、2号機のアスカなら2コマ、3号機のトウジならコマ、4号機のダミーなら4コマと、中々面白い示唆でした。
ザクザク七福神だとリール下のセグに各リールのスベリコマ数が表示されますね。
しかし、ここは我らがディスクアップ!そうですよ!スベリ音予告!
レバーを叩いた時にペラポンだかテレラントゥンだかの音が発生。
最初は何の事かよくわからなかったけど、ボタンを押した時に滑ったコマ数を音で教えてくれている、しかもそこそこ当たる演出と言うのが良く考えた演出だなぁって思いました。
ボタンを押すと、チュン!と言う音からデデデデン!と言う音まであり、チュンならビタ停止、デン!なら1コマスベリ、デデン!で2コマ、デデデン!で3コマ、デデデデン!で4コマと、まさかのスベリコマ数を音で教えるとは・・・
まぁ実際は4号機の頃にもスベリを音で教える台はあったんですけどね(笑)
ここまで厳密に何コマって言うのは無かったと思います。
まとめ
色々書きましたが、スベリとは成立役ごとに決まった停止型を取る為の制御です。
無論そこにはボーナスも含まれるため、どこで押して何コマ滑るとこの役と言うものを知る事ができるものです。
その制御は各機種ごとに違う為、色んな押し方をして、研究する楽しみがあります。
その結果、ここで押して、うわっ今3コマ滑ったよね!アッツー!とか思うようになります。
Aタイプの中でもリーチ目マシンは、メーカーが試行錯誤して作ってくれた制御、スベリ、停止パターンをどれだけ楽しめるかというものなのかもしれません。
慣れてきたらで構いませんので、スベリや制御を意識しつつ、アクロス系やディスクアップを打ってみてほしいなと思います。
そうすれば、この演出の時ここで押すと面白くね?みたいな自分の打ち方ができるようになるので色んな楽しみ方ができるようになりますよっ!